濱元香織さんの菊文様シリーズ。
紅型からの菊文様をモチーフに、漆で着色した装身具です。
9月は菊の季節でもあります。
沖縄では電照菊の栽培風景が見られたり、旧暦の九月九日は菊の葉を酒盃に浮かべ、仏壇や神様にお供えして、家族の健康・長寿・無病息災を
祈願する「菊酒」の行事があります。
青は沖縄の空と海をイメージして調合してます。
そして朱の色は伝統的な漆の色と植物のイメージしたそう。
沖縄は紫外線が強いので漆が透明になりやすく、そのため沖縄の自然環境のもとでしか出せない朱色の美しさがあります。
一度着色した漆を温熱乾燥機で焼き付けした後、二度塗りすることで金属に漆を定着させています。
深い漆の色合いと金属の組み合わせが肌にのせるとひときわ美しく映えます。
受け継がれてきた伝統と現代の沖縄ならではの感性を融合させた新しい金細工。
ぜひお手にとってその色と質感を味わっていただきたい作品たちです。
濱元香織 「アトリエひと匙」
彫刻家夫婦のユニット。沖縄の石造文化財の復元に携わりつつ、濱元香織が金工、濱元朝和が漆を担当し装身具やオブジェを製作しています。
ファインアートと工芸を行き来することで見える新たな地平を想い描き、何気ない日常をゆたかな時間に変えるひと匙の潤いになるような
「装うアート」を展開していきたいと考えています。